虫歯予防・小児歯科にチカラを入れている、高知県高知市愛宕町の松木歯科医院
おしゃぶりは1歳すぎたら要注意です。歯並び、発語に影響することがあります。赤ちゃんを泣きやませるためにおしゃぶりを使いすぎていませんか?
年齢とかみ合わせの調査によると、
などが挙げられます。
一方、利点とされている「鼻呼吸やアゴの発育を促進するといった効果は、医学的には未だ確認されていない」。確認されているのは、簡単に泣きやむ、育児ストレスが減ることです。
正しいおしゃぶりの使い方としては、
【小児科と小児歯科の保険検討委員会(前川善平・東京慈恵医大名誉教授)発表より】
おやつとは本来江戸時代一日二食だったため、八つ刻(やつどき)に間食をしたことに由来する言葉です。戦後の食糧事情が乏しかった時代にはカロリー補給という意味合いもありましたが、栄養過剰な現在、おやつを無理に与える必要はありません。
一日一回で時間を決めて食べるようにしましょう。寝る前の飲食はやめましょう。3歳までに味の好みが決まります。甘味嗜好にならないよう、甘味の強いものを少なくしましょう。代用甘味料の使用は、その時は虫歯予防になりますが、甘味嗜好がつきますので、自分で買い食いをする頃から虫歯で悩むようになります。
おやつは素材の持つ自然な味を生かした, 手づくりものが望ましいところですが、なかなかそんなことはしていられないのが現状です。市販のものを利用する機会も多くなっています。市販のお菓子を選ぶときどのようなことに気をつけたらいいのでしょうか?それには、まず、ムシ歯がどのようにして出来るかを考えてみて下さい。
お口の中に、糖分を含んだ食べ物がある間は、ムシ歯菌が活動して酸性の物質をだし、ムシ歯が出来やすい状態になっています。お口の中に、食べ物がなくなると、唾液が酸性物質を洗い流し、虫歯になりにくい状態になります。このことから、考えると、ムシ歯になりやすいおやつとは、
具体的に例を挙げると、砂糖をたくさん含み、食べ終わるのに時間がかかり、しかも歯にくっつくアメやキャンディ、キャラメル、ガムなどは最高にムシ歯になりやすいお菓子と言えます。その次に砂糖を多く含み歯にくっつくチョコレート、ビスケット、クッキー、ケーキなどがきます。アイスクリームやプリン、ゼリーはお砂糖を多く含むのですが、すぐに食べ終わり、歯にもくっつく時間が短いので、どちらかというとムシ歯になりにくいお菓子と言えます。せんべいやクラッカー、ポテトチップス、ナッツ類は砂糖が少なく、歯にくっつきにくいためムシ歯にはなりにくいお菓子です。
したがいまして、市販のおやつを選ぶなら、次の3つのことを目安に選んで下さい。
2歳くらいまではお子さんが仕上げ磨きをいやがるのは良くあることです。この時期の仕上げ磨きに「歯ブラシで完全に汚れをとらなっくっちゃ!」と強迫観念に駆られる必要はありません。そんな気持ちで磨くと、つい力が入って、本当にお子さんの歯茎を傷つけて歯ブラシが痛いもの、怖いものと認識してしまいます。
本来、歯ブラシではムシ歯は予防できませんから。歯磨きの習慣をつける、お口の中にブラシなどの異物が入る感覚に慣れさせるためと思って優しく声かけをしながら磨いて下さい。ある程度、成長すると逆に「ママ、パパ、磨いて!」と言ってくるようになります。また子供がいやがるのを無理にしたら嫌われるのではなどという心配は全くありません。そんなことで大好きなママ、パパを嫌いになったりする子供いません。うちにも双子がいますが、いつも写真のように両足で押さえつけて磨いていました。もちろん磨くときはフッ素洗口剤をつけて磨いていました。
「妊娠すると、赤ちゃんに歯のカルシウムが取られてお母さんの歯が悪くなる。」そのため「一子産むと一歯失う」とよく言われる話ですが、まったくの迷信です。妊娠すると歯が悪くなることがあるものの、赤ちゃんがお母さんのカルシウムを持っていくことはありません。
骨と違って、歯のカルシウムが血液中に戻ることはありません。妊娠して歯が悪くなる本当の理由は、まず、妊娠のため唾液の性状が変化して、お口の中が粘っこくなり(歯垢がふえ)酸性に傾き、ムシ歯になりやすい。また、妊娠するとすっぱいものがほしくなり、口の中を酸性の環境にします。口の中が酸性の環境になると炎症を起こしやすくなり、菌が増殖しやすくなります。つわりもあって、歯を磨こうとすると嘔吐感もあります。さらに、食事回数の増加や食事の時間が不規則になり、お口の中が汚れやすくなることにあります。
歯周病を放置しておくと、女性ホルモンを好む細菌の増殖や早産の危険性が高まりますので要注意です。妊娠したらより一層、口の中のお手入れに注意が必要で、動ける間は歯医者さんでケアをしてもらったほうが良いでしょう。
必ずそうなるというわけではありませんが、危険性は高まります。その理由は、ひどい歯周病を放置しておくと、歯周病菌が羊水の中に入る可能性があります。そうなると、流産の危険性があります。そこまで行かなくても、歯周病で歯肉に炎症があると歯肉の炎症産物が血管に入ると子宮筋の収縮をさせるスイッチが入ってしまい、早産を起こすことが報告されています。歯周病に罹患した妊婦は、そうでない妊婦に比べて37週以前の早産や、2500グラム以下の低体重児出産の危険性が5〜7.5倍も高くなるという衝撃的な報告があります。妊婦の健康リスクに喫煙があげられますが、1日20本以上の喫煙者の自然流産の発生率は、非喫煙妊婦の 2倍以上といわれますから、この数値を比べても歯周病が喫煙以上にハイリスク要因であることがわかります。
米国などでの調査では、妊婦が歯周病を治療したら、早産や低体重児出産のリスクが20%以上も低下したという報告があります。
緊急を要する歯科治療であれば、妊娠の時期を考慮してできるだけ母体に負担のかからない処置を行わざるを得ません。局所麻酔薬は通常の使用量で催奇形が認められることはなく、安全に使用できます。
しかし、余程の緊急性がある場合以外は、治療は控えて4か月目以降の安定期に治療するのが安心です。なお、歯のクリーニングなどの予防処置は負担がそれほどかかりませんので、体調が良ければ積極的に受けてケアーをしてもらった方が良いでしょう。
歯科の撮影は、性腺・子宮から離れており、胎児への放射線の影響はほとんどありません。
地球上で1年間に浴びる自然放射線量は、日本でおおよそ 2.3mSV(ミリシーベルト)です。同じ放射線量で、デンタルフィルムは150枚以上、パノラマは100枚撮影できることになります。さらに防護エプロンの使用でX線を1/100程度の減弱させるため、被曝量は限りなくゼロに近くなります。
治療同様、やむを得ない場合に使用します。使用に当たっては、抗生剤としては、妊婦に安全とされており、母乳への移行も少ないとされているセフェム系を処方します。鎮痛薬には妊娠初期から使用可能な最も安全な薬剤はアセトアミノフェン(カロナール)を使用します。カロナールは催奇形成、機能障害の危険がなく、体外排泄時間が早い。また、胎児への移行もしにくい。その安全性から、小児の鎮痛解熱剤としても使用されています。
生まれたばかりの赤ちゃんは無菌です。生まれた直後から様々な菌が感染してきます。一番身近で育ててくれた人から感染してきます。
虫歯菌に関して言うと歯のない赤ちゃんには虫歯菌は感染しません。ムシ歯菌は歯に感染するからです。そのため、ムシ歯菌が感染しやすい期間があります。この時期を感染の窓といいます。その期間とは奥歯が生え始める、一歳半から二歳半の一年間です。これは、ムシ歯菌はとくに、奥歯の溝に住み着くからです。奥歯が生えるのがこの時期だからです。この時期を過ぎてしまうと、感染するものはすでに感染しており、細菌のテリトリー、なわばりが決まってしまいます。そのため、その後で、他の菌が感染しても住み着くことはできにくくなります。
母親の唾液1ミリリットル中のミュータンス菌が105以上のときに子供への感染が起こりやすいことが分かります。
つまり、感染の窓の時期になるだけ母子感染を起こさないようにすることは理論的にはとても正しいことです。しかし、それだと一番かわいい赤ちゃんとスキンシップすることもキスすることもできません。ましてや、食事のときに味見をしたり、食事が熱すぎないか自分の舌で確かめたりすることもできなくなってしまいます。育児の上ではスキンシップをしないようにすることはとても無理なことだと思います。
次のグラフを見て下さい。
このグラフから分かることは定期健診に来ているお母さんからは子供へのミュータンス菌の感染が少なくなっていることが分かります。母子感染を完全に防ごうとすることはナンセンスな事ではないでしょうか。 むしろ、感染の窓の以前にいっぱいスキンシップをして、虫歯菌以外の菌が住み着くことで、その後虫歯菌が感染しにくくする方が、自然な方法だと思います。
母子感染に神経質になるよりは、お子さんに歯が生えるまでに、パパとママの虫歯を治し定期的なお口のクリーニングを受けてきれいにしてムシ歯菌を減らすようにすることが自分たちにとっても、意味のあることではないでしょうか。