虫歯予防・小児歯科にチカラを入れている、高知県高知市愛宕町の松木歯科医院
口の中の粘膜に起きる炎症をまとめて口内炎と言います。口内炎といっても、いろんな口内炎があります。アフタ性口内炎、カタル性口内炎、ウイルス性口内炎、カンジダ性口内炎など原因、症状によっていろいろな種類があります。しかし、その中でも最も多いのはアフタと呼ばれるアフタ性口内炎です。そのため、一般に口内炎というと、このアフタ性口内炎を示します。アフタ性口内炎は円形の白く窪んだ潰瘍を作ります。大きさは直径2~30㎜くらいとさまざまです。 ピリッとした強い痛みを伴うのが特徴です。 アフタ性口内炎にも1~2個ごくたまに生じる"孤立性アフタ"と数ヶ月間隔で繰り返し生じる"再発性アフタ"があります。
ちょっとした傷から口内炎になったり、傷もできていないのにいつの間にか自然に口内炎が発生したりします。 以前は細菌やウイルス、胃腸障害、栄耀バランスの不良などが考えられていましたが、現在は免疫力の低下やストレスなども関係すると言われています。しかし、未だに原因は明らかになっていません。ここでみなさんに時に注意して欲しいのは、痛みのない口内炎は癌の場合があると言うことです。痛くないからと言って放置せず歯科医院でよく見てもらう必要があります。
口内炎はそのままにしておいても1〜2週間で自然に治ってしまいます。しかし、問題になるのは治るまでの間の痛みです。ひりひりと、とても痛く尋常の痛みではありません。その周辺の歯まで浮いたような感じがしたり、滲みたりします。熱い物やお刺身につかう醤油などは滲みてとても食べられません。そのうち治るとは言っても、何とか早く痛みだけでも取り除きたいものです。
歯の尖ったところが原因で起きる口内炎は歯を丸めることで予防ができます。しかし、一般には予防と言っても原因が不明なので特に効果のある予防法はありません。発症したときに口内炎に直接作用させる局所療法が一般的です。
硝酸銀の塗布というのは歯科医院でよく使う虫歯進行止めのお薬です(子供の歯の虫歯によく使われ、塗ると黒くなるものです)。腐食作用と強力な殺菌作用があります。これを口内炎の部位に塗ると結構、効きます。しかしかなり滲みます。塗った瞬間、涙が溢れるほど痛いです。実際、自分も試したことがありますが、涙がにじみ出ます。しかも逆に悪化することもまれにあり、最近ではあまり行われません。レーザー治療は口内炎の部分を高熱で焼いて殺菌します。ごく一瞬高熱になるため処置による痛みは感じにくいものの、処置に際してはやはりひりひりとした痛みが伴います。効果はあるのですが、どちらも歯科医師に処置してもらう必要があるというのが難点となります。
薬理作用が患部に効く時間が短いのであまり効果があがらない場合が多いようです。
お口の中では軟膏がすぐに唾液で流れてしまうため、効果が乏しいです。それどころかステロイドの副作用で局所の免疫力が低下しカビや細菌が異常増殖しやすくなり、カビやその他の菌による新たな感染症を起こす可能性もあります。しかも処方してもらうのに歯科医師の診断が必要となります。